簡単な答え
240時間(10日間)通過ビザ免除は、対象 57 か国(2026-08-20 以降、NIA の発表による)のパスポートを持つ旅行者が、第三国・地域へ向かう確認済みの継続旅程を持つ場合に、中国をビザなしで最大240時間通過できる制度です。2024年12月17日から旧144時間制度が全面的に240時間へ拡大され、適用港は全国24省・65港に広がっています。対象国リストは再開時の54か国から、2025-06-12のインドネシア、2026-08-20のキルギスとベトナムを経て57か国になりました。追跡している国籍のうちベトナムがこの制度を主なビザなし入国ルートとして使い、アイルランドと米国は唯一の書類不要ルートとして使えます。追跡している25の国籍(インドを含む)は事前ビザが必要です。申請は事前不要で、到着した入国審査場の「240時間通過ビザ免除」カウンターで航空券とパスポートを提示し、臨時入国許可を受けます。なお日本国籍パスポートの短期滞在(30日以内)は無ビザ入国の暫定措置の対象なので、日本人旅行者の多くはこの制度を使わずに入国できます。制度が効いてくるのは、日本在住の外国籍パスポート保持者や、第三国へ抜ける経由を組む旅行者です。なお中国の入国は三本立てで、94の国籍はそもそも30日の無ビザ入国が可能です(エリア内の周遊も安く、上海→蘇州の高速鉄道は40元から、北京→西安は約515元)。
なぜ2026年に重要なのか
2024年12月の拡大以降、この制度は「中国を少し見てから第三国へ抜ける」ための実質的な標準ルートになりました。旧144時間制度の「6日間・地域限定」の縛りが10日間に緩和され、北京・上海・広州だけでなく、成都・西安・昆明・ハルビンなどの地方港でも使えます。接続便の遅れや日程変更でビザなし滞在中に予定がずれても、10日間の余裕があれば行程の組み直しが利きます。ただし滞在エリアは認められた省・市の範囲内に限られ、範囲外へ出ると不法滞在になるため、ルールを正しく理解することが何より重要です。
一目でわかる重要な事実
- 滞在可能期間: 入国の翌日を起算として最大240時間(10日間)
- 対象国籍: 57か国(2026-08-20 以降、NIA の発表による。アイルランドを含む欧州40か国、米国・カナダ・ブラジル・メキシコ・アルゼンチン・チリ、豪州・NZ、日本・韓国・シンガポール・ブルネイ・インドネシア・キルギス・ベトナム・カタール・UAEのアジア9か国。追跡国籍のうちベトナムが主な利用層で、アイルランドと米国は唯一の書類不要ルート。インドは対象外)
- 適用港: 全国24省・65港(北京・上海・広州・成都・西安・昆明など)
- 条件: 第三国・地域行きの確認済み継続便を保有し、出国便の時刻が240時間以内に収まること(出発国へ戻る往復旅程は不可)
- 申請: 到着時、入国審査場の専用カウンターで申請(事前申請・料金は不要)
- 滞在範囲: 入国した港が属する省(市)の許可範囲内。省をまたぐ移動可否は港ごとの規定による
ステップバイステップのウォークスルー
ステップ1: 適用対象か確認する
パスポートが対象 57 か国(2026-08-20 以降、NIA の発表による)のいずれかで、最終目的地が中国以外の第三国・地域であることを確認します。東京→北京→パリのような経路はOK、東京→北京→東京(往復)はNGです。
ステップ2: 継続便を確定させる
240時間以内に中国を出発する、確定済み(座席確保・日付指定)の航空券・列車券・船券を予約します。eチケットの控え(英語表記)を紙とスマホの両方に保存しておくと審査がスムーズです。
ステップ3: 機内で入国カードを記入する
往路の機内で配られる入国カードに必要事項を記入します。「ビザの種類」欄は空欄のままで問題なく、カウンターで240時間通過ビザ免除を申し出ます。
ステップ4: 専用カウンターで申請する
入国審査場の「240/010時間通過ビザ免除」(24/144/240 HOUR VISA-FREE TRANSIT)専用カウンターへ。パスポート、継続便の予約確認書、次の搭乗券を見せ、臨時入国許可のスタンプを受けます。審査は通常10〜30分です。
ステップ5: 滞在中のルールを守る
滞在範囲(入国港が属する省・市の許可区域)から出ないこと。宿泊先での宿泊登記(外国人臨時宿泊登録)が必須です。ホテルはチェックイン時に自動的に手続きしますが、民泊などの場合は本人が管轄の派出所で登録する必要があります。予定変更で範囲外へ出る・期間を延ばす必要が出た場合は、出入国管理局で手続きが必要です。
ステップ6: 240時間以内に出国する
予約した継続便で中国を出国します。出国時も専用カウンターでの確認がある場合がありますので、余裕を持って空港へ。
一般的なシナリオとユースケース
1. 上海経由で5日間の中国滞在
東京→浦東→ソウルのような経路なら、上海・江蘇・浙江エリアを240時間以内に観光できます。浦東・虹橋いずれの入国でも申請可能です。
2. 北京入国で長城まで
北京・天津・河北エリアは一体の許可範囲。北京首都・大興いずれかで入国し、八達嶺(バダリング)長城や天津を含めた10日間の行程が組めます。
3. 成都でパンダ基地+楽山
成都(双流・天府両空港)は240時間制度の適用港。パンダ基地・楽山大仏・峨眉山を含む四川省内の周遊が可能です。
4. 昆明入国で雲南周遊
昆明長水空港で入国し、大理・麗江を回る動線。東南アジア便との組み合わせ(バンコク→昆明→香港など)でよく使われます。
避けるべき落とし穴
- 出発国へ戻る航空券: 東京→上海→東京は第三国経由ではないため制度の対象外です。必ず異なる国・地域へ抜ける旅程を。
- 未確定の継続便: 「後で日付を変える」オープンジョーでは申請できません。確定済み予約が必要です。
- 滞在範囲の超過: 許可範囲を越えた移動は不法滞在扱い。省をまたぐ列車の利用は、その省が範囲に含まれるか事前に確認を。
- 香港・マカオ扱いの勘違い: 香港は「第三地域」なので、東京→上海→香港は制度の有効な経路です(香港で中国ビザを別途持つ場合の扱いにも注意)。
- 出国便の遅延: 航空会社の遅延で240時間を超えそうな場合は、必ず空港の出入国管理窓口へ早期に相談。放置すると罰則の対象になります。
代替手段とトレードオフ
- 無ビザ30日入国(日本国籍): 日本のパスポートは暫定措置で30日以内の観光入国が無ビザで可能(2026年末までの延長が公表済み)。単純な日本⇔中国往復ならこちらが単純です。
- L字ビザ(観光ビザ): 滞在が10日超・複数回入国を予定するなら通常の観光ビザが確実。手数料は国籍・申請先により異なります。
- 24時間通過ビザ免除: 国籍を問わず(例外国を除く)ほぼ全ての国際空港で使える24時間以内の乗継制度。国際線⇔国際線の短時間乗継なら申請不要の場合もあります。
現地の状況と習慣
専用カウンターは混雑時30分以上待つこともあるため、乗継の余裕は最低3時間見てください。ホテルのチェックイン時はパスポートの提示が必須で、臨時入国許可のスタンプページも一緒に見せるとスムーズです。列車の予約は12306公式アプリにパスポート番号で登録すれば外国人でも購入できます(駅の窓口は混みます)。制度は今後も変更されることがあるため、出発前に中国国家移民管理局(NIA)の公式発表を必ず確認してください。
最新情報の確認
- 中国国家移民管理局: https://www.nia.gov.cn 制度・適用港の一次情報(中国語)
- 北京出入国検験検疫・空港案内: 北京首都/大興空港の公式サイト(専用カウンター位置)
- Trip.com トランジット解説ページ: 英語での実務まとめと最新利用報告
まとめ
240時間通過ビザ免除は「第三国へ抜ける確定旅程」さえあれば、事前申請なし・無料で10日間の中国周遊ができる強力な制度です。鍵は (1) 対象 57 か国(2026-08-20 以降、NIA の発表による)のパスポート、(2) 出発国に戻らない確定済み継続便、(3) 滞在範囲の厳守、の3点。日本国籍なら無ビザ30日措置があるため、この制度の主な利用者は外国籍の在住者・第三国経由の旅行者になります。出発前にNIAの最新発表を確認し、eチケットを印刷して専用カウンターへ向かえば、審査はスムーズです。
よくある質問
日本人も240時間制度を使う必要がありますか?
日本国籍パスポートには30日以内の無ビザ入国措置が適用されているため、単純往復なら不要です。ただし日本在住で他国のパスポートをお持ちの方、無ビザ措置の対象期間を外れる場合は240時間制度が有効です。
継続便は航空券でなくてもいいですか?
航空券のほか、確定済みの国際列車・旅客船の予約も認められます。いずれも「240時間以内に中国を出発する第三国・地域行き」であることが条件です。
滞在中に別の都市へ移動できますか?
入国港が属する許可範囲(省・市)内なら移動できます。北京・天津・河北のように複数省市が一つの範囲になっている場合と、単一省のみの場合があるので、入国時に確認してください。
香港行きの航空券は「第三国行き」として認められますか?
認められます。香港・マカオは中国本土とは別の地域として扱われます。東京→上海→香港のような経路は有効な通過経路です。
240時間を1日過ぎてしまったらどうなりますか?
不法滞在となり、罰金・出国命令・再入国制限の対象になり得ます。遅延が見込まれる場合は、早めに最寄りの出入国管理局または空港の入国管理窓口で相談してください。
家族(子供連れ)で申請する場合はどうしますか?
人数分のパスポートと、全員が載った(または個別の)継続便予約が必要です。子供も対象国籍であれば同様に申請でき、カウンターでは全員が揃って受付してください。
数値ファクト対照(英語版と同期)
以下の数値は英語版本文と完全に一致しています(2026-10-14)。全文の翻訳は別途更新されます。
- 1200
- 1800
- 7
- 165
- 400
- 90
- 33
- 48
- 80
- 09
- 00
- 14
- 140
- 185
- 35
- 20
- 110
- 500
- 45
